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Webサイトの運用で「企業価値」が上がらなければ意味ありません!
そのためにはWebサイトの運用担当者は何をすべきなのかを明確にする必要があります。
前出のような問題が起こってしまう大きな原因の1つは、Webサイト運用に関する「理想的なあり方」「あるべき姿」「目標となる最終型」が共有されていない、もしくは今までまったく考えられていない点にあります。
そろそろ、運用そのものについて考えなければならない時期に来ているのではないでしょうか?
そもそも運用について、Webサイトのページを更新することだと考えられているかもしれませんが、更新するだけで、Webサイトの役割を果たすことはできるのでしょうか?
今までインターネットの発展期にあったWebサイトは、リニューアルを繰り返すことによって役割や構造を変え、環境の変化に対応してきました。
しかし、成熟期に入ったWebサイトで今まで同様ページを更新するだけでは、役割を果たすことは不可能なのではないでしょうか?
そのギャップに悩んでいるのが、現在のWebサイト運用担当者たちだといえます。
たとえば、月刊で発行される雑誌で同様のことを考えてみましょう。創刊もしくはリニューアルの後に、当然のことながら、毎月発行し続けるという運用が伴います。
つまり、創刊・リニューアルした後、毎月の運用タスクとして、
が存在するわけです。
これらの運用タスクは、「読者のニーズに応えて、読者を獲得する(雑誌を購入してもらう)」「広告を獲得する」という、ビジネスの当然の目標を実現するために実行するタスクです。
これらの考え方は、テレビであっても新聞であっても同様ですね。
たとえばテレビであれば「視聴率」、新聞であれば「購読率」や「発行部数」などの定量化された目標数値(数字)を求められます。それが、当たり前の話です。
現在のWebサイトには、この考え方が不在となっているケースが非常に多いといえます。
それは、インターネット初期のWebサイトが会社案内の役割を果たしていたように、さまざまな役割を担うことができるという、Webサイトの特性による影響が大きいかもしれません。
しかしインターネットも成熟期に入り、ほかのメディアと同様に、Webサイトにも成果を求められる時期が来ているといえます。
つまり、Webサイトの運用とは、当然のことながらビジネスでの成果を上げることなのです。
では、Webサイト運用における成果とはいったい、何でしょうか?その成果そのものを考える前に、1つ確認しておかなければならないことがあります。
それがビジネスツールとしてのWebサイトの位置付けです。
Webサイトを構築するうえで明らかにしなければならない非常に難しいポイントは、「何のためのWebサイトなのか?」ということに尽きます。
ビジネスツールの1つとしてWebサイトが明確に捉えられていれば、Webサイト運用における成果は何かを考えることは難しくありません。 しかし、この位置付けが明確でなければ、成果が明確にならないという、非常に悩ましい部分になります。なぜ悩ましいのかというと、Webサイトには、3つの顔(機能)があるからです。
従来のビジネスツールは、それぞれ「チャネル」(店舗や流通)「メディア」(マスメディアやリアルの広告媒体)「ツール」(ポスター、チラシやカタログ)という範疇で検討すれば問題ありませんでした。
しかしWebサイトは、この3つのどの機能としても利用することが可能です。
ただし、ご承知のとおり、すべてを1つのWebサイトで実現することはできません。
たとえば、「チャネル」としてのWebサイトの代表がECサイトでしょう。ここで広報の告知をしてもまったく効果がないことは、説明する必要もないほど明確です。
しかしWebサイトの中には、この切り分けが曖昧で、何をしたいWebサイトなのか明確になっていないものが少なくありません。
ここが明確でなければ、成果の設定も曖昧で、目的・目標が不明確になってしまいます。
成果を決めるための条件について、この成果実現の根底にあるのが、運用の最大の目的はユーザーの「問題解決」であり、問題解決を通じての「満足体験」の提供であるという点です。
現在、ユーザーはインターネットを問題解決のツールとして利用しています。ですから、企業がユーザーの問題解決になり得る情報を提供しなければ、ユーザーのニーズに応えられていない、ということが明確になります。
では、ユーザーの問題解決になる情報やコンテンツを提供することで、企業にはどんなメリットがあるのでしょうか?
ユーザーに問題解決を提供することによって、ユーザーには、その企業に対して「ありがとう」という気持ちが芽生えます。これは、ユーザーにとっての満足体験の表れです。
満足体験が積み上がることによって、その企業に対してのロイヤリティ(愛着心)が高まり、最終的にはブランドのロイヤリティが高まることになります。
したがって、企業がやらなければならないのはユーザーに満足体験を与えることであり、そしてそれこそがWebサイトができることの中でも一番重要な役割です。
別の見方をすれば、企業が膨大なコストをかけたプロモーションを行わなくても、ユーザーニーズに適応した「コンテンツ」を用意するだけで、ユーザーに「体験」や「経験」を提供することができ、さらに「満足体験」を提供できるようになりました。
このように、大掛かりなコストをかけたプロモーションを行わなくても、ユーザーが勝手に探して、勝手に満足してくれることにより「ブランド」を構築していった中小企業がこの10年で数多く見られます。
これはすべての企業にとって朗報であり、「ユーザー満足」を向上できるツールとして、Webサイトがその重要性を増したといってよいでしょう。
このように、Webサイト運用の最大の目的はユーザーの問題解決であり、満足度を向上させることだということを明確に再認識しておく必要があります。
では、どんなことでユーザーは満足体験を得るのでしょうか?
具体的には、
が考えられます。
そのためにはWebサイトがどうなっていなければならないのかを考えると、
最低限必要になります。
ここまでの説明でご理解いただいたとおり、Webサイトの運用は、Webサイト単体の話ではなく、企業全体としてどのようにユーザーの問題を解決し、満足度を向上させるか、ということが重要なのです。